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Defying Gravity [Glee]

昔から歌うことが大好きで、学校からの帰り道や、家のお風呂場では自分のコンサートのように好きな歌を歌っていました。今はカラオケに行くこともなくなってしまっていたのですが、AI8のAdamを見て、自分の中の歌に対する想いに目覚めさせられ、ドラマGleeを見ることによって、実際に歌を歌ってみたくなりました。歌はうまい、下手ではなく、また自己満足でもなく(笑)、みんなが一緒になれる一種の糸の繋がりのようなものだと思っています。

今週から新しい部署、新しいオフィスに配属され、まだ5日しか経っていませんが、不安を抱え、違和感を覚えながら仕事をしていて、自分としてはこの状態は全然好きじゃありません。例えて言うなら、私が和食のシェフだったとして、何も情報がないまま新しいレストランに配属されたとします。料理を作ること自体は変わらず、包丁の使い方も、フライパンや鍋の使い方も分かる。

でも、オーダーされるのは、何故か洋食。同じ魚の扱いにしても、以前は刺身だったのに、今はソテーを作れ、と言われる。以前は和食懐石料理で、時間をかけてメニューから考えていられたのに、今やファミレスのように考える暇もなくオーダーに追われる・・・。そんな感じなのです。

でも、人間生きてくためにはお金が、(そのための仕事?)が必要です。市場に対応した仕事をしなくてはいけないのもわかっています。好きな仕事をしているうえに、なんて贅沢な悩みだとは思います。こういうことは自分の中で折り合いをつけなきゃいけないし、変化にうまく対応できない自分がいるのもわかっています。もう少し時間が経てばいいのか、今はただ勝手がわからないだけなのか、自分の心の中に出来ている空洞を埋めるのはどうしたらいいのか?ここ数日ずっと悶々と悩んでいました。


そして、3連休。家でゆっくりしながら一息つき、大好きなドラマGleeを見ていると、高校生が抱えている、自分が何なのか?自分には何ができるのか?という悩みは、社会人にも通じる悩みであることに気づきました。いや、もうこれは一生の悩みなのかもしれません(苦笑)でも、人はその時々で考えが変わり、昔とは違った対処をしていくことができるはず。

Gleeが私の心を捕えるのは、昔からの普遍的な悩みがそこかしこにあるから。何かに秀でたい、親に愛されたい、誰かに好かれたい、みんなに嫌われたくない、でも自分を大切にしたい、口には出せないけど心の中でずっとくすぶっていて、大声で叫ぶことができたらいいのに!と思っていることばかり。彼らの悩みは私の悩みでもあるから、泣いたり、心が高揚したりするんですね。

Gleeの中で歌われる歌で、好きになった曲もたくさんありますが、その中で私の大のお気に入りキャラクターKurt Hummel ことChris Colferが歌った曲のひとつ「Defying Gravity」をご紹介します。キャストの中で最年少の20歳のChrisは先日発表されたThe Primetime Emmy Awardのコメディ・シリーズの助演男優賞にノミネートされました。

そして彼が演じているKurtのお父さん役Mike O'Mileyもゲスト男優賞にノミネートされています。(Emmy賞の発表は8月末)このゲスト男優賞にノミネートされたエピソードというのが第9話「Wheel」の回で、Kurtがソロを巡って、ミュージカル「Wicked」の「Defying Gravity」をRachelと競い合うエピソードでした。

奇しくもGleeには2003年ニューヨークBroadwayで初演された「Wicked」のオリジナルキャストが出演しています。April Roseこと、Kristin Chenoweth。そしてボーカル・アドレナリンのコーチ Idina Menzel。「Wicked」では二人は後の白の魔女・グリンダ(Kristin Chenoweth)と後の西の魔女・エルファバ(Idina Menzel)を演じています。ちなみに・・・AdamがLAで「Wicked」のキャストだった時はエルファバの恋人フィエロの代役でした。

「Defying Gravity(重力に逆らって)」は自分の才能を(ある人物に)利用されたと知ったエルファバが、親友のグリンダが止めるのもきかず決意し、飛び立っていく際に歌われる歌で、ミュージカル「Wicked」の中で最も有名な曲です。この曲は2007年のLAで行われたGay Pride Paradeのテーマ曲にも選ばれ、またエルファバ役のIdina Menzelは2004年のTony賞で主演女優賞を受賞しています。

人が何かを決意する時、その決意に至るまでの間、事の小ささ、大きさに関わらず、その人にとって重要ならば、それこそ超新星が爆発するぐらいのパワーが必要です。例えそれが、スーパーのお惣菜売り場で、今夜の夕食を決める時であっても(苦笑)少なからずパワーが必要なのです。

パワーの源自体は人それぞれ違います。でもそれらはすべて心の中の純粋な自分の叫びから得られることが多いと思うのです。あとは自分の中のその純粋な声を聴き取り、従うことができるかどうかだけ。これからの未来、何かに悩んだ時に私はこの歌を思い出すんじゃないかと思います。書くことによって気持ちも落ち着いてきたし。

最後に今年の夏、全米5都市をまわったドラマ「Glee」ConcertでのKurtとRachelの「Defying Gravity」をお聴きください。Rachel役のLea Michelがラストで感極まって泣けてしまう気持ちがわかるし、それを優しく抱きしめるKurt役のChrisの優しさに泣けます。





Something has changed within me        私の中で何かが変わった
Something is not the same            何か違うものに
I'm through with playing by the rules      もうこれ以上誰かが決めた
Of someone else's game              ルールに縛られない

Too late for second-guessing          思い直すのは遅いわ
Too late to go back to sleep           もう後には戻れない
It's time to trust my instincts          今こそ、自分の感覚を信じて  
Close my eyes: and leap!              目を閉じて、飛び上がるのよ

It's time to try                    今こそ、重力に
Defying gravity                    逆らってみるの            
I think I'll try                     今なら、重力に                 
Defying gravity                    逆らうことができるわ   
                              
Kiss me goodbye                  さよならのキスをして      
I am defying gravity                重力に逆らってみるわ   
And you wont bring me down!         もう、誰も私を引きずり降ろすことはできない!  

I'm through accepting limits           今まで限界があると
''cause someone says they're so         そう教えられ、受け入れてきたわ
Some things I cannot change          自分では変えられないものがあると
But till I try, I'll never know!          でも自分がやってみるまでは、わからないじゃない!

Too long I've been afraid of          ずっと恐れてきたわ
Losing love I guess I've lost           愛を失うことを
Well, if that's love                 でも、愛を失ったとしても
It comes at much too high a cost!        もっと大切なものがあるはず

I'd sooner buy                     すぐに重力に     
Defying gravity                    逆らって飛ぶことができるわ   
Kiss me goodbye                   さよならのキスをして
I'm defying gravity                  重力に逆らってみるわ
I think I'll try                      今なら、重力に逆らって 
Defying gravity                    飛ぶことができるわ     
And you wont bring me down!          もう、誰も私を引きずり降ろすことはできない!  

I'd sooner buy                     すぐに重力に     
Defying gravity                    逆らって飛ぶことができるわ   
Kiss me goodbye                   さよならのキスをして
I'm defying gravity                 重力に逆らってみるわ
I think I'll try                    今なら、重力に逆らって 
Defying gravity                    飛ぶことができるわ     
And you wont bring me down!           もう、誰も私を引きずり降ろすことはできない!
bring me down!                   引きずり降ろすことはできないのよ! 
ohh ohhh ohhhh!

タグ:Glee
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コメント 7

smileshin

ピョルさん こんばんは
私もgleeが大好きです!!
kurtのキャラや歌声に とても惹かれています。
Defying Gravityの回は涙…涙でした。
二人で歌う動画を見て思わず涙が……
素敵なお話ありがとう!!!
by smileshin (2010-07-17 21:16) 

ピョル

smileshin様、こんばんは。コメントありがとうございました。

AdamファンにはGLEEファンが多くて嬉しいです!

私もKURTには何故か感情移入してしまって、「Wheel」の回も父親を想うKURTに涙し、最近は連続してKURTの切ない表情に胸を痛め、先週末は号泣してしまいました。

もし来年Gleeコンサートがあったら、絶対行ってると思います!(笑)
読んでくださってありがとうございました!
by ピョル (2010-07-17 21:43) 

shirotopooh

ぴょるさん、いつもありがとうございます。
glee 私も毎回エピソードに泣き、歌に癒されています。スーのキャラ設定も見事ですよね。お姉さんが初めて登場した回は、茫然としました。

苦悩するクリスには、苦しいことがたくさんあったんだろうなとアダムの姿を重ねてしまったり・・・。

AI8が始まる半年前、私は劇団四季の「Wicked」を観ました。
緑の魔女の歌の素晴らしさに心が震えました。
だから、ポーラがアダムに「Wicked に出ていたのね」と確認した時から
アダムに大注目していたんです。

そのアダムがgleeのオーデションで落とされ、その結果今のアダムがいるという、巡りあわせの妙。
夢に向かって、ぶれることなく、頑張って努力を続けている人には、最高の舞台が用意されているんですね。

私は四国に行きたがっていた姉が亡くなってから、知人に誘われて坂東、秩父、西国の合計100観音を始めて、昨年ようやく四国88か所巡りを満願しました。
苦しみぬいて亡くなった姉に、何もしてあげられなかったから、せめて四国巡礼を望んでいた姉の供養をしたかったのです。

そして今年2月、二度目の坂東33観音のお礼参りで長野の善光寺に行った時、突然心に羽が生えてしまいました。
「これからは、自分のために生きます」という言葉をつぶやいていたのです。

人生楽あれば苦ありとはよくいった言葉だと、いまだは素直に実感しています。

ピョルさん、環境が変わると体も変調します。まだまだ暑さが続きますので気をつけてくださいね。

長々と失礼しました。
by shirotopooh (2010-07-18 11:05) 

ピョル

shirotopooh様、こんにちは。コメントありがとうございました。

お姉さまの話、お話くださってありがとうございます。そのお気持ちとてもよく分かります。私も母を失くしているので、母が行きたがっていた場所のことはよく思い出します。

母をその場所へ連れて行くことはできましたが、その時の自分の態度に今、腹が立っていて、なんでもっと優しくできなかったんだろう、って。だからまだその場所へ行けていません。

ただ母は私のすることがどんなに突飛なことであっても許してくれた人でした。内心はとても心配していたと思いますが。

Kurtとお父さんの繋がりを見ていると、あんなお父さんがいて欲しいと誰しも思いますね。だから私もとっつきにくい父に自分の夢を話してみたいと何度も思っていますが、今だ話せていません。やっぱり何を言われるか、怖いからなのでしょう。KURTのようになってくれればいいのですが(笑)

「Wicked」は残念ながら見たことがありませんが、会社のスタッフにはファンが何故か多いです。Adamのことがあって、またGleeでの歌のおかげであらすじだけ読みました。

あらすじだけだと、悲しいお話で終わってしまうかもしれませんので、実際見て印象が変わるといいな、と思っています。

AdamはGleeのオーディションで年齢で・・・って落とされていますが、Finn役の男の子はAdamと同年齢ですよ(苦笑)Pack役の子だって2歳しか違わないし。

人生何が起きるかわからない。それは私も身をもって経験してきているので、ポジティブに考えたいと思います。きっと神様や天国にいる母が、導いてくれるといつも感じています。

だからShirotopooh様のお姉さまも、いつも見守っていらっしゃると思います。それだけお姉さまを想う気持ちが強いのですから、きっと旅の道中もいつも傍にいらっしゃるのだと思います。Costa Mesaお気をつけて、いってらっしゃいませ!
by ピョル (2010-07-18 11:21) 

shirotopooh

ピョルさんのお父様のお話を伺って、今になって娘の気持を理解しました。
大学3年で娘が下宿したいといいだしたとき、当然私は反対しました。今家を出たら、もう二度と帰ってこないことを直感したからです。案の定その時から私と娘は七夕さまになりました。

あるとき、突然帰ってきたと思ったら、「ママ、怒らないでね。マンション買いたいの・・・。」と言ってパンフレットを差し出したのです。南向きの窓から目の前に湘南海岸が広がる立地。これは娘の夢の家だとすぐわかりました。「いい場所ね。買うの?」と言ったらすかさず、「実はもうローンの審査も終わって、引越しするだけなの」と言われました。「ママが年をとったら一緒に住もうよ」とリップサービス付きでした。

私が怒ると思い込んでいたんですよね。でも私は、娘が下宿生活を始めたときに、喪失の悲しみを乗り越えていたんです。それを彼女は知らないで、また、反対されるとびくびくしていたのでしょう。

子どもにとって親は、いつでも乗り越えられない壁なんですね。親はいつでもこどもの幸せを願うだけなのに。

いつか機が熟して、ピョルさんの準備ができたら、自然にお父様に夢を語れると思います。

by shirotopooh (2010-07-18 20:33) 

ピョル

shirotopooh様、こんばんは。コメントありがとうございます。

今夜のGleeを見た後で、コメントを読んだので、よけいに涙が出てしまいました。

正直に言うと、実はshirotopooh様の娘さんと同じことを、私は自分の父にしようとしていました。相談と言いつつも、実際は承認を得るだけの既成事実を先に作って置いてから、と。そうじゃないと反対されそうで。

でもshirotopooh様のお話を聴いて、親が子を想う気持ちを少しだけわかったような気がします。

電車広告で「親と子は永遠の片思い」と書かれたのを見たことがあります。私と父は今そんな感じなのかもしれません。いつかお互いの想いを告白出来る時が来れば、その時が近いことを心から願っています。
by ピョル (2010-07-19 01:20) 

ピョル

noel様、こんばんは。nice!ありがとうございました!
by ピョル (2010-07-19 01:21) 

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