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Merci, Nico. Merci, Pierre. [tennis]

”Merci”
今朝、駅で”Merci(ありがとう)”と書かれたエコバッグを抱えた女性を見かけた。まるで何かのサインのように。

普段からこんな風に、突然お告げのように何かが現れることがある。答えはすぐに見つかるものもあれば、長い間悩みに悩むときもある。

自然や偶然が教えてくれる言葉やインスピレーションは、だいたい頭が空っぽの時にやってきて、たぶんそういう時にアンテナがピン!と感じるのかも。

今朝の言葉は、”Merci”だったから、デ杯でフランスを応援してたこともあって、シンプルに”ありがとう”っていう意味、人生に感謝、かな?と思ってた。

そして仕事も終わりかけの夜、メールをチェックしたら、twitterからのお知らせが。Pierreが、likeを押してくれてる。

それは、デ杯2日目、ダブルスでフランスが準決勝進出を決める試合が終わった際、Nicoが真っ先にPierreに駆け寄り、抱き締めたあの写真だった。

家への帰り道。その意味を考えながら、涙が出た。

怪我で出場出来ないPierreにとって、観客席から応援することしか出来ない自分に歯痒さや、葛藤があったと思う。

大事な試合に、重圧の掛かった大一番に出れない悔しさ、Nicoが、Julienが、Lucasが、Jeremyが、あんなに頑張って結果を出してるのに。

自分もあそこに立ちたい。国を背負いたい。フランスの、自国の大観衆の前でプレイしたかった。怪我さえなければ。

怪我で自分にはどうにもできない時、悩んで、一生懸命やっても結果が出ない時、誰もが味わうあの心の苦しみを、Pierreも抱えていた。

NicoとJulienが勝負を決めた時、関係者もファンも、歓喜の渦にいた。皆が拍手して、喜びを爆発させて、笑顔でNicoとJulienを迎える。もちろんPierreも興奮して、夢中になって飛び上がっていただろう。

その時だった。NicoがJulien、Yannickと抱擁した後、向かったのは、Pierreだった。真っ直ぐにPierreに向かい、がっしりといつも以上に背中と頭を叩きながら、耳元で何かをPierreに伝えたようだった。

会場にNicoコールが響き、Pierreはそっと抱擁を解こうとしたけど、NicoはしっかりPierreを抱きしめていた。二人の間に言葉はなかったかもしれない。でもNicoの行動が全てを語っている。

ほんの数秒の出来事。映像でもチラっとしか映っていない。だが、誰もが二人の姿に感動していた。

試合から数時間後、デ杯の写真ライブラリーにこの写真があがった。あの瞬間を捉えた素晴らしい写真。二人の想いを汲み取った、心に残る写真。

この写真を見る度に、二人が愛おしくなる。涙が出るほどに。ダブルスペアにずっとはないから、この二人がペアでいる限り、声が枯れるまで応援し続けていたい。

ありがとう、Nico
貴方のおかげで救われたのはPierreだけではないよ。私も救われた。
ありがとう、Pierre
貴方のおかげで私は一生懸けて、応援できる人に会えた。
ありがとう、貴方達に会えて、本当に良かった。


image-20170410230357.png

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えりか

はじめまして。
ウィンブルドンの史上最長試合、全仏ダブルス決勝敗退など悲運のイメージだったマウーのキャリア晩年を突如輝かせたエルベール君。
名前は以前から知っていたのですが、今年ロッテルダムでのシングルスSF進出で、「あー、これがあのマウーの相方かぁ、何がマウーに突然一段上のレベルの成功をもたらしたんだろう?」と俄然興味が湧きました。

それからは、ひたすら過去の記事、ビデオ、ツイッターをフォローし、大昔のフランス語不勉強を後悔、ネット翻訳機能に感謝の毎日。
インタビューなんかを見るとマウーが「可愛いやっちゃ」と思っているのが手に取るようにわかり、好感度増す一方。しかもキャップ脱いだらすごいハンサムじゃん!

私は長年フェデラーファンで、テニス観戦友達からは「立派です、いや、エルベール君じゃなくて、本戦にも出られないような選手をそんなに一生懸命応援するえりかさんが」とハナで嗤われる始末でした。
それでもめげずに最近はフェデラーよりエルベール君の事ばかり熱く語っているわけですが、先方との温度差はいかんともしがたく・・。

なので、日本人のエルベール君ファンさんのブログを見つけて思わずコメントしちゃいました。(ツイッターは拝見しますが、私自身はやりません)
あの4月のデ杯ダブルス勝利後のマウーとエルベール君のハグは、私にも今年一番心に残るシーンでした。マウーはノアとのハグもそこそこに、並んでいるチームメンバーをすっ飛ばして迷わずエルベール君一直線でしたからね。そして、決勝で逆の立場になってしまった二人の熱い抱擁!この時エルベール君は「あなたはコートには居なかったけれど、僕とずっと一緒に戦ったんだよ」と囁いたんんですよね。(こんなこと、ホントに言うか?と思いますがフランス語だとサマになるのかな)
むしろ、9月の二人で戦ったダブルス勝利での喜びより胸を打つものがありました。

心身共に簡単ではなかったデ杯優勝で得た大きな自信、新たなコーチとで始まる2018が楽しみです。マウー・エルベール組の末永い活躍と、エルベール君のシングルス躍進を願ってやみません。



by えりか (2017-12-31 06:55) 

ピョル

初めまして、えりか様。コメントありがとうございます。
残念ながらBlogの更新はままならないのですが、Twitterでは随時ピエールの最新情報を呟いてますw
今年のデ杯の活躍と、チームやマネージメントを一掃し、心機一転の気持ちで頑張っているので、応援する側も俄然力が入ります。
ピエールはニコが大好きで、よくスピーチでお兄さんのようなニコを褒めてます。ニコはニコで、ピエールを本当の弟のように可愛がっていて、デ杯決勝での二人の絆は感動しました。
2018年は二人にとって重要な年になりますから、焦らずじっくりと戦って欲しいです!
by ピョル (2018-01-01 09:55) 

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