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Journey’s End [Documentaly]

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街と合わない、なんてことがあるのだろうか

自然に囲まれたカントリーサイドや地方都市から都会に来ると途端に息苦しくなる

始発駅を間違えることもないし、窮屈で何もない2つ星ホテルに辟易することもないし、電車で窓から羊や平原、空が見えるとホッとする
大都会ロンドンを出て15分で羊が見えると、私が欲してるのはこんな景色だと気づく

だが、大学都市オックスフォードはどうだろう
3度目の訪問でもこの街はなんだか慣れない

J.R.R.トールキン、C.J.ルイス、L.キャロル、偉大な作家達が暮らした街であり、ドラマEndeavor Morseの街

どうもこの街とは相性が良くない気がする
たまたま良くない思い出が前後にあるだけだろうか
アカデミックな街、大学や図書館だらけの街
一度ハマったらとことんまで調べる私に合ってる(?)はずなのに…

つい先日初めて訪れたヨークは、城壁に囲まれ中世の雰囲気を醸し出しているが、ヨークシャームーア国立公園内の小さな街は牧歌的で、ローカルの店や近所みんなが知り合いのようなまるで50-60年代のドラマのようだ

でもそんな暮らしは外から見るだけなら素敵にみえる
実際は何マイルも離れた学校に通い、ネットも繋がりにくい環境で、若い人達はTVや映画でみた都会へ出て行きたくてしょうがないだろ、かつての私のように

一体どんな街が私に合う街なんだろう

…とここまで書いてみたものの、オックスフォードにも心くすぐられる場所があることに気づく
やはりどんな街にも少なからず魅力(と言えるかどうか、私の場合はロケ地だけど)はある

今回の旅では地方が多く、子羊を沢山見たが緑が美しい季節だったし、また私にしては珍しく海も多かった

旅の目的だったドラマNormal Peopleのロケ地(主人公達が暮らす海辺のロケ地が素敵だった)
何よりドラマの世界を取り巻く色んなもの(広い意味でのアイルランドという国)に触れられたおかげで何十倍も満足度が高い

とはいえ、海といえば旅の最初の方で訪れたアラン諸島、あの荒々しさと削ぎ落とされた島のシンプルさが印象深いし、嵐のモハー断崖も忘れがたい
巨人が作ったジャイアンツ•コーズウェイに、ドラキュラ上陸地の修道院のあるウィットビー、最高の天気に恵まれた数々の映画に登場するセブン•シスターズ

港街ウィットビー以外の観光地は海と強風、石、崖だけ(と時には大雨)の、大自然というにはおこがましいくらい自分の一部が削られそうな景観と体験だった

その場にいるだけで頭が真っ白になり、何も考えられず、むせかえるような潮の匂いと、耳に残る風の音と、強風にあがらって崖の上に立ち、目も開けられないほどの雨を受け、自然とはこんなにも偉大だったのか、とまるで高村光太郎の詩"道程"を彷彿とさせるものだった

今回の旅ほど、旅の土地と自分に集中したことはなかった
普段覗くことのなかった心の奥底をほんの少し垣間見た気がする

もうすぐ旅は終わる
終わりが近づくと感傷的になりがちだ
今日は大地とコネクトしに行く
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