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State Guest House, Akasaka Palace [Jornal]

ちょっと語りたいんだが、今日訪問した迎賓館(赤坂離宮)。鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルの弟子だった片山東熊が設計したネオ・バロック様式、明治後期に元々、東宮御所として建設された建物なんだが、その建築内容が、びっくりするぐらい色んなものが入っていたので、記録のためにも書いておきたい。

まず正門前広場の石畳は、ベルサイユ宮殿のイメージ。建物は左右対称に作られており、東に皇太子、西に皇太子妃の棟になっている。外壁は東は農耕のモチーフ、西は音楽のモチーフ、本館に飾られている絵も、同じモチーフで両側に配置されている。

正面玄関の、イタリアと日本の大理石で作った白黒の床のモチーフはプチ・トリアノンのイメージ。柱にはフランスやイタリア産のマーブルや、ノルウェージャンローズの大理石。柱のデザインはギリシャのコリント式とイオニア式を併用。

中央階段では朝日と夕日のそれぞれの絵画が天井近くに。エレベーターの扉もぎっしり金箔。

東の間はエジプトの絵にアルハンブラ宮殿を思わせるアラベスク。窓にはイギリスからのステンドグラス。

朝日の間の天井にはローマ神話の女神、オーロラ。床には47種類の紫色基調で彩られた桜の絨毯。ベルサイユ宮殿やパリ・オペラ座を思い出させる巨大なシャンデリア。壁の西陣織。

彩鸞の間は白、金、赤で整われた部屋。ナポレオン1世時代の様式。

羽衣の間は、謠曲からイメージしたフランス画家の手によるもの。舞踊室用なので、オーケストラボックスあり。今回珍しいエラールピアノが置かれてた。

花鳥の間は花と鳥が描かれた七宝焼の額が30枚飾られていて、天井はアンリ2世様式。重量があるシャンデリアに、フランスから輸入された巨大な食器棚。左右の壁は元々ゴブラン織だったが、今は西陣織に。

家具も部屋に合わせた色調で、机の猫足なんかもある。燭台やシャンデリア、壁、天井などにも豪華な金細工が施されてる。

なんか書いてるだけで、クラクラしてくるんだけど…何故これほど、ありとあらゆる建築様式が入れ込まれ、そこかしこに散りばめられた鎧や兜、刀や菊の文様など、日本独自のモチーフと調和していられるのかが不思議でならない。継ぎ足してる訳ではなく、最初からそのように設計されてるんだよな、きっと。

不思議とゴテゴテ感がなく、ふんだんに金が使われているにも関わらず、落ち着いた雰囲気がある。本当に不思議な空間だったし、どの部屋も見応えあった。行くなら年に数回しかないけど、内閣府のスタッフによる、ガイド付きプレミアツアー(普段入れない、正面玄関、東の間、西玄関、サロンが見学に含まれる)をお勧めします。
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