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God Save The Queen [Column]

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エリザベス2世女王が2022年9月8日、逝去された。在位70年、96歳だった。
私がイギリス好きなのは、エリザベス女王のおかげでもある。
The Beatlesと接見した時の親しみやすさ。
オリンピックでの007との小芝居。
自身の在位を祝うコンサートでの茶目っ気。
皇室にも関わらず、とても平民に近い感覚。

そしてとてもオシャレだった。
バッキンガム宮殿を内覧したときに拝見した衣装や、
ロンドン塔に飾られている王冠なども素晴らしかった。
女王の逝去に伴い、通貨の絵柄も変わるらしい。。。残念だ。
コインの横顔がエリザベス女王に似てると言われたこともあったのに。

だがエリザベス女王に関して一番興味が湧いたのは、
Netfilxのドラマ「The Crown」を観てからだろう。
私はシーズン1しか見ていないけど、このドラマで一番鳥肌がたったシーンは第2話のラストだった。
(ここからネタバレなので未見の方はご注意を)

1952年2月6日。海外で父親の死を知ったエリザベスが急遽イギリスへ戻ってくる。
祖母であるメアリーからの手紙。


「親愛なるリリベット

あなたがどれほど私の息子を愛し 打ちひしがれているかは察します
しかし その感傷は一時 傍らに置き役目を果たさねば
国中が悲しみに暮れています
あなたの強さと統率力が必要です
私は この目で見てきました
公務と私生活の区別がつけられず滅んだ君主国を
決して 同じ過ちを犯してはなりません
お父様の他にもう1人 別れを告げねばなりません
エリザベス・マウントバッテン
彼女は別の人物と入れ替わりました
エリザベス女王です
2人のエリザベスは対立し衝突するでしょう
しかし常に王位 王冠が勝たねばなりません
どんなことが起ころうとも」


そして、国王の死と新たな女王を報ずる首相チャーチルのラジオ演説。
第二次世界大戦を共に闘ったジョージ6世国王へのお別れと、
イギリスは女王の時代に繁栄する、と予言のようなメッセージ。



「昨日早朝に発せられた国王陛下崩御の報を受け
国中が深い悲しみに打ち震えております
悲しき鐘の音は海をも越えました

この20世紀に溢れかえる様々な喧騒は静寂と化し
世界中の無数の人々がその場に立ち止まり
悲しみを噛み締めています
国王は全ての臣下に深く愛されていました

かつてない危機がこの国を襲ったのは
亡き陛下のご在位中です
この国の長い歴史の中であれほどの侵略と
破滅の危機に陥ったことがあったでしょうか
兄君からの王位を継承後 国王としての重責を
一身に担われました
様々な困難に見舞われたでしょう
しかし その最中も不屈の精神を失いませんでした

最期は死さえも友として迎えました
愛と笑いに包まれた1日を過ごし
愛する者たちとお休みの挨拶を交わし
眠りにつかれた
他の誰もと同じように
神を畏れ敬うことだけを お心に留めて
天に召されました

私は今 美しき過去と決別して 未来を向かねばなりません
かつて高明な女王が君臨した時代がありました
その女王たちの統治下で 我が国は輝かしい歴史を刻んだのです

エリザベス2世は 同じ名のエリザベス1世同様
確たる王位継承者として幼少期を過ごされた訳ではありません
新たなる女王の時代は 人類が破滅的状況でかろうじて均衡を保つ中
大海原へ漕ぎ出しました

私の青年期は 居並ぶ敵のいない揺るがぬ栄華を極めた
誉れ高きヴィクトリア朝でした
再びこの祈りと歌をお捧げすることに 興奮を禁じ得ません
神よ 女王を守り給え」



どちらも重みがあり、胸を打つ内容だった。今でもこのシーンは見るたびに泣ける。
史実かどうかは別として、エリザベスは若くして王位に立ち、70年を全うしてきた。
その重責たるや…想像に絶する。

エリザベス2世女王を失い、イギリスは、世界は、これからどうなるのだろう。
喪った気持ちは言葉にはし難い。
だから、ドラマの台詞を残して置きたい。
王女だったエリザベスが突然背負った重責。
母として、女王として、1人の女性として苦労や悩みが絶えなかったと思います。
ようやく70年の責務から解放され、今は安らかにお眠りください。
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